舞台「カメレオンズ・リップ」を観てきました

ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏の初期作品を、別の演出家の手で上演する試み
「KERA CROSS」。

その第三弾の舞台「カメレオンズ・リップ」を観てきました。

これその昔、堤真一さんと深津絵里さんでやったやつだよね?なんか映像で観た覚えが。

くらいのうろ覚え状態でしたが、それもそのはず、どうやら映像で観たのも子育て中だったらしく。

すっごい好みの話なのによく覚えてなかったw

その分、以前のと比べちゃうなんてこともなく没頭して観られましたよん。

主演は朝ドラで大ブレイクした松下洸平さん。

いや~洸平くん、すっかりオトナになって・・・。

「ラディアント・ベイビー」の時に

「おー色っぽくなってきたね~この調子で頑張れ(なに目線)」などと思ってましたが。

今回ラストのハグにやられたw

あらすじ

20世紀初頭。とある国の、街ではない場所の谷間。
そこにぽつんと豪華な邸宅がある。
ここに住むのはルーファス・T・ファイアフライ(松下洸平さん)と使用人のエレンデイラ(生駒里奈さん)。
エレンデイラはルーファスの姉・ドナ(生駒里奈さん2役)に生き写し。
スリを働いていたところをルーファスにかばわれ、ここへ連れてこられ住み込んでいる。ドナは7年前に失踪し、もう死んだものとされていた。

ある冬の日の午後、屋敷に次々と客人がやってくる。
ドナの学生時代の友人シャンプー(野口かおるさん)。ドナの元夫で三流弁護士のナイフ(岡本健一さん)。元は使用人で、今はナイフと内縁関係にあるガラ(ファーストサマーウイカさん)。
ナイフとガラを案内してきたのは地元の眼科医モーガン(森準人さん)だ。
化粧品会社の女社長・ビビ(シルビア・グラブさん)。逃げた獰猛な犬を追ってきた軍人ハッケンブッシュ(坪倉由幸さん)。

ドナを知る人々は、エレンデイラがドナに生き写しであることに驚いているようだが──
生前は息をするように嘘をついていたというドナ。
ここにやってきた人々もまた、それぞれに嘘をついていた。

誰が誰を騙そうとしているのか。本当のことを言っているのは?
次々と明かされる目的とそれぞれの関係性、そして最後に残るのは・・・

5月半ばまで上演が続くので、今回はなるべくネタバレナシにしておきたい

何を言ってもネタバレるつらみw

セットが印象的で、ケラさんの「百年の約束」もこんな感じだったな~と思いながら観てました。

舞台中央にリビングセットがあって、シーンによって屋内になったり屋外になったり。

舞台奥にはかなり急な感じの坂道(山道なのね)があって、それが「この屋敷は谷底にある」っていう設定を補完してました。

基本、暗転はせず動線だけで「今、家の中なのか外なのか」を表してるので、ぼーっと観てると混乱するかも。

後半は暖炉の中まで入っちゃうしw

キャストがカンペキで気持ちいい

生駒里奈さんは初めましてでしたが、しょっぱな、舞台中央でニヤリと笑うドナの姿から狂気と哀しさが同時に感じられて、「おぬし、やるな」という気持ちに。

エレンデイラの時の方が長いんだけどさ、声のトーンも表情も全然違うのよ。

それだけに、オープニングに回帰していくようなラストで、彼女が見せる表情が肝です。ちょっと震えました。

洸平くんのルーファスは姉を見習って嘘をつき、借金のカタに取られそうなこの屋敷を死守しようとしてる、んだけど全然うまく嘘がつけない。

それどころか次々と現れる人たちがそれぞれに嘘をついてるのを見破れないし、巻き込まれて右往左往するばかり。

洸平くんこういう振り回される芝居、すごく巧いよね(笑)

身体能力の高さも遺憾なく発揮しておりまして、いやー動ける人ってやっぱ凄いわと思ったw

しかしですね、一番はやっぱりセリフです!

二幕頭かな。あのちょっとクセのある発声と、独特な抑揚で

「姉がいなくなってから、なぜ姉が嘘つきになったのかを考えて、わかったことがある」

的な長台詞を言うんですけど、これがもう見事。

その場面までにすこーしずつ明かされていく、登場人物たちの思惑に飲み込まれそうで踏みとどまってる、ルーファスの「本当に望んでいること」がなんなのかがわかる瞬間。

あのセリフはもう、さすが「母と暮らせば」を演じたひとだよって気持ちになりましたとも。ええ。

そしてここから、芝居の色がまったく違ってくる。

どんどん空気が重く、不気味になり、「やばい、これ全員死ぬんじゃないか」って暗澹たる気持ちにw

まぁ全員は死なないんですが、真っ先に死ぬのは「なぜ?!」って人だったりね。

けっっこうなドタバタだし、誰がどんな目的でここに居るのかを把握するのにちょっと時間がかかる。

なのにその目的も途中で路線変更したりするのよ(笑)

でもね、起きてることをひねらずにそのまま受け止めてると、ちゃんと分かるようにできてました。

すばらしい・・・

キャストさんが誰も滑舌悪くない。もう、早口で言ってても何を言ってるのかクッッキリとわかる。

まーー気持ちいいったらないのよw

岡本健一さんが品のない役をやってるのもちょっと新鮮だったし、ウイカさんの芝居が巧いんでめっちゃ嬉しくなっちゃったし。

だいすきなビアさんもフローズン・ビーチに続いて出演されてて、これまたクセのある役で喜んだわたくし。

ビアさんの出演作、楽しみにしてたのにいくつか中止になったのよね。相変わらずお美しく良いお声でした。

霊感のある役なんだけど、それをあらわすセリフの間とか絶妙(笑)

何度でも観たいと思う作品でした~円盤出たら買おうかな♪

面白かったです!

***** 追記 *****

配信決定しましたー!

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