舞台「シャーロックホームズ2 ブラッディ・ゲーム」を観てきました

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2015年4月26日から5月10日まで、東京芸術劇場で上演されていた シャーロックホームズ2 ブラッディ・ゲームを観てきました。

今年2月に制作発表会見にお邪魔して以来、首を長くして開幕を待っておりましたが・・・

いや~泣いた泣いた!!

韓国ミュージカルってことで、たぶん泣くだろうとは思ってましたが(前作もDVDで観てかなり泣きましたし)、2桁回数 観たのにまだ泣けるっつうね(笑)

「観てきました」って過去形で書いてますけど、地方公演はまだ終わっておりません。今月22日から行く兵庫公演で、また泣くであろうことは想像に難くない。なんなんだろ私。

 

ゴールデンウイーク中せっせと通った東京芸術劇場

 

シャーロックホームズ2 ブラッディ・ゲームは2Fプレイハウスで上演でした。

 

私がここへせっせと通っていた間、夫と息子はお家でプラモデル作りに勤しんでおりましたわ。地味なゴールデンウイークにさせちゃって ゴメンね男たち(笑)

さてさてそれでは ここからネタバレを書きますね。

毎度のことですが結末までほぼ、書きます。

なのでこれからお芝居をご覧になる方はくれぐれも!お読みになりませんように~

 

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1880年代のロンドン。売春婦ばかり5人が連続して殺害される、という事件が起きる。

死体を残虐に扱う猟奇的な事件の頻発に、事態を重く見たロンドン警視庁は私立探偵シャーロック・ホームズ(橋本さとしさん)に捜査を依頼する。

助手のジェーン・ワトソン(一路真輝さん)と共に、フランスで難事件の解決に乗り出していたはずのホームズだったが、実はロンドンで起きている殺人事件に夢中になっていた。

フランスでの事件が解決するとすぐにイギリスに戻ったホームズは、「切り裂きジャック」と名付けられた犯人をあぶりだすために、ある罠をしかけた。

偽の切り裂きジャックを仕立てあげ、逮捕・絞首刑にしたと発表。ジャックの人間性を「哀れな人物」と吹聴して刺激し、何らかのアクションを起こさせようとしたのだ。

アクションは確かに起こされた。孤児院のエミリー院長(春風ひとみさん)の殺害という、最悪の形で。

恐怖に陥ったロンドンの人々は、恐怖心から逃れるために信仰心を強くしており、教会はかつてないほど 救いを求める人々であふれていた。

そんな時、現れたのが奇跡を起こすと評判の盲目の美女・マリア(秋元才加さん)。教会につめかける人々は、神の教えと赦しを説くマリアに傾倒し、崇拝していた。

マリアにはエドガーという青年(Wキャスト:良知真次さん・小西遼生さん)が人知れず、影のように寄り添っていた。

 

一方、ロンドン警視庁はホームズに依頼はしたものの、警察の威信にかけて解決を試みていた。そこで派遣されたのがバーミンガムから送り込まれたエリート警部、クライブ・オーウェン(別所哲也さん)だった。

ホームズのでっち上げをいち早く見抜き、見逃す代わりにジャックの逮捕に協力し、手柄は自分に譲れというクライブ。ホームズは条件をのみ、一緒に捜査をすることになった。

エミリー院長の殺害現場からヒントを得たホームズは、孤児院が子どもたちの人身売買に関わっていたことを突き止める。買い主の一人は13年前に行方不明になったニコラス男爵だった。

ニコラス男爵の失踪直後、邸宅は焼失しており、2階のひと部屋から32人の焼死体が発見されていた。事件性を感じたホームズとワトソンは、ニコラス邸で何が起きていたのか調査に乗り出す。

女の子ばかり買い集めていた男爵が、たったひとり男の子を買い取ったことがあることに気付いたホームズ。理由を調べるうちに、兄とどうしても離れない女の子を買い取るため、兄も一緒に買われていったことを知る。

クライブと共にニコラス邸の調査に向かったホームズは、そこにジャックが残した次の犠牲者のヒントを解き明かす。次の犠牲者として指定されたのは、スキャンダルの多さでも有名なダンサー、ジェシカだった。

ジェシカのショーを中止させようと劇場に向かう2人だったが、ショーは中止に出来ない。劇場前で策を考えていたホームズは、エドガーに毒針を刺され錯乱。

どさくさまぎれに劇場に突入したクライブだったが、ジェシカの殺害を止めることはできなかった。

劇場でジェシカを襲い、クライブに怪我をさせたのはエドガーだった。

 

正気を取り戻したホームズのところに、ジャックから手紙が届く。今すぐに次の獲物を殺すという予告だった。手紙の筆跡や紙質を手掛かりに、必死に謎を解くホームズ。

しかし次の犠牲者、女性政治家のオリビア殺害を止めることも出来なかった。

ジャックの凶行を止めることが出来ず、焦りイラつくホームズ。自分にミスはなかったと言い放つホームズに失望したワトソンは、ホームズの元を離れクライブと行動を共にする。

しかし、クライブこそが切り裂きジャックであり、かつてニコラス男爵に買われた子どもだった。兄と離れられなかった女の子はマリア。

ふとしたきっかけでクライブがニコラス男爵に買われた男の子であったことに気付いたワトソンだが、クライブの銃弾に倒れる。

クライブが最後の犠牲者に選んだのは、最愛の妹マリアだった。今マリアが切り裂きジャックの手にかかって死ねば、神格化され人々はマリアを忘れないというクライブ。

マリアを殺させまいと争うエドガーだったが、マリアは覚悟の上だという。

「神の国を作るために生贄として命を捧げる」というマリアに、エドガーはすべてが嘘だったと告げる。マリアが起こしていた奇跡は、クライブとエドガーが仕組んだものだった。

エドガーもクライブに刺され、マリアもクライブの手にかかろうというその時、警察とホームズ、銃弾に倒れたはずのワトソンが現れた。

エドガーを刺したクライブを許さないというマリアに、ホームズはクライブがなぜ切り裂きジャックになったのか、理由を語り始める─────

 

なんでこんな中途半端なところであらすじを止めるのかというと、ここからは本当に知らずに観たほうがいいと思うから。決して疲れたからではありません(よそ見)

舞台を観る予定がない方も、後日DVDが発売されるのでぜひ観てみて~。

と言っても、貴族さまが孤児の女の子ばかり買い集めていた、という時点で、だいたい何が起きていたのか想像がつくと思いますが。

少女が放り込まれる先はちょっと違うけど、読後感史上最悪の漫画「ブラッドハーレーの馬車」を思い出しちゃうような展開だったわ~。

韓国発のものって、どうしてこう踏みつけて踏みつけてさらに、って展開が多いのかしらね。映画とかドラマとかもそういうものが多い印象があるなぁ。

このブラッディ・ゲームも、観ていて「そんなぁ!!」ってハンカチをぎゅーと絞っちゃうような展開でですね、まぁ泣けるわけですよ。

あ、でも上のあらすじでは端折ってますが、小悪党たちがたむろしている酒場に、ワトソンとレストレード(コング桑田さん)が潜入しているシーンとか、まりゑちゃんの素晴らしい開脚とセクシーダンスが拝めるショーのシーンとか、テンポよく展開してすっごく楽しめる。

ずーっと陰々鬱々とした話が続いて行くわけではないのが救いでしたね~。

 

ストーリーは正直、そこまで練られた話とは感じませんでした。こまごまツッコみだしたらキリがないくらい、粗いなーと思う。

クライブがジャックなのもフライヤー観た時点で予想がつくし(だってあの構図・・・)、マリアとエドガーが、事件には関わってるけど 自発的じゃないんだろうなってのも冒頭で感じられる。

孤児院の院長が子どもたちを売り買いしてたのも早い段階で明らかになるし、1幕の終わりでジャックの手紙の内容が歌われるところ、歌声が別所さんだしで、犯人が誰なのかはさして問題じゃないと言いたげな展開ではあるのね。

それでも観るたび泣いちゃうのは、演者の皆さんの力量・熱量を感じるからなのですわ!

しみじみ、エンターテイメントって整合性はあまり必要じゃないものなんだなーって思っちゃった。

 

なんせ皆さん歌声が素晴らしい。前作より出演者が増えている分、ボリュームのある混声合唱も気持ちがいいし、それぞれがソロで歌うトコも耳と胸に残る歌声で、なんか中毒性ありました。

私がどれだけ遼生さん演じるエドガーの歌声に酔いしれたかは、皆さまのご想像にお任せしますわ。だいたい皆さまが予想されたであろう通り、アタマがおかしくなってました(笑)

良知くんの声は好き嫌いがあるみたいだけど、私はけっこう好き。なんかクセになる声。

春風さん演じるエミリー院長の、鞭をふるいながら歌うシーンも 怖いんだけど観ててすんごい引っ張られる。ご本人とはかけ離れた酷い人の役って、演じててある種、快感があるものなんでしょうかね。そんな感じがしましたよ。

そして申し訳ないんだけど、私 正直、才加ちゃんがあんなに歌えると思ってませんでした。ホントごめんなさい。可憐な歌声とってもステキでした。

才加ちゃんは私が最初に観た27日あたりは、まだ必死な感じが残ってましたが、日程が進むにつれどんどん安定してましたね。マリアがあまりにも何も知らな過ぎて、お話を観ててつい

「気づけよバカ女~!!」※才加ちゃんのことに非ず

などと思ってしまいましたが、日に日に聖女感が増してた。その結果、私の場合はクライブにすごく感情移入しちゃって、また泣くわけですよ(笑)

 

曲の展開が難しすぎて、1回め観た時にはほとんど頭に残りませんでしたが、3回目くらいになったら頭に残って残って今度は出て行かない。ずーっと曲が頭を回って離れなくなってます。

一路さんとさとしさんは事件のあらましやら推理やらを歌い上げるから、ストーリーが分かんないうちは とにかく歌詞を聞き逃すまいとこちらも必死。

どこまでが一曲なのか分かんないくらい、ずーっと繋がって歌われる曲が、どんどんドラマチックに盛り上がっていくのが快感でした。

別所さんの歌声もすごくステキで ビリビリ響く。聴いてて気持ちいい。

うーん、好きなポイントが多すぎて書ききれないなぁ!どうしたもんだろう!!(笑)

説明を簡潔にするのに省いてるけど、前作から引き続き出演されてるコング桑田さんと竹下宏太郎さんも見せ場があって楽しいし、まりゑちゃんも前作以上の七変化&殺されっぷりでステキ(笑)

ジャックの犠牲者のひとりとして、死んでいく様を表現してる時の動きもなんともいえず印象に残るし、政治家オリビアがめった刺しにされるシーンも本当に痛そうで観てて力が入っちゃう。まりゑちゃんホントいいわ~、大好き!!

 

簡潔にするのに省いてるといえば、クライブは偽名で本名はガブリエル、って点も省いちゃった。ややこしくなるから。でもこのネーミングもちょっと面白いなと思ったのよね。

ガブリエルとマリアが兄妹で、それに寄り添うのがエドガー。

ガブリエルはマリアに受胎告知をした大天使で、マリアは聖母。そして聖書にまつわるエドガーといえば、新約聖書の愛読者で天使に告知を受けたという、1800年代の実在の人物エドガー・ケイシーを思い出しちゃう。

そんな雑多なことを考えながら 楽しんでた次第でございます。

どんな仕打ちを受けても、守るものがあれば強くなれるし、たった一人が愛してくれれば 人って生きていけるのよね。そんなことを観た後に感じるお芝居でしたよん。

↑↑↑↑↑ ここまで ↑↑↑↑↑

 

エドガー役がダブルキャストなのは、まぁ大人の事情なんでしょうけど 個人的には両方観て良かったです。同じセリフで同じ動線、同じ歌なのにエドガーの人物像が全く違って見えるのが面白かった。

良知くんのエドガーは、マリアを自分の庇護下に置きたいと思っている感じがしたけど、遼生さんのエドガーはマリアとお兄ちゃん ひと揃いで崇拝してる感じがしたわ~。

良知くんも複数回観たんだけど、最初は遼生さんとのあまりの違いに ぽかーんってなった(笑)動きがすごく大きいし。

でもね~、良知くん表情の変化、特に目つきが変わるのがすごくて、なんだか「あれーなんかもう一回みたいかも」と思わされちゃいましたよ。そして「いちいち芝居がかってるな~」と思ってるうちに、まんまと泣かされるんです(笑)

私ッたら制作側の思うつぼじゃないですか。

 

パンフレットはヨーロッパの絵本みたいな装丁でステキ

 

キレイなお写真もたくさんあるし、記事もたくさんあって楽しかった~。一度にいっぱい買うと重たいので注意してね(※私だ

曲がとにかく難しいのは本当だけど、一度身体に入ると ものすごく気持ち良く聴けます。というか歌いたくなるね。

私は福岡公演(2015年5月16日・17日 キャナルシティ劇場)には行きませんが、その後の兵庫公演(2015年5月21日~24日 兵庫県立芸術文化センター)には行くので、またあの歌声が 聴けるのが楽しみ。

ちょっと時間を置いたら、また感じ方も変わるのかしら。そんなことも楽しみにしております。

というわけで、今回もめいっぱい楽しんだよって話でした~。

******** 追記 ********

全公演が終了し、わたくしも散々泣いてきました~ほんと良かったホームズ2。劇場で注文したDVDは9月上旬に届く予定なので楽しみにしています!

コメント

  1. あっこちゃん より:

    いつも読みやすくて面白いレポありがとうございます。私も2回観ましたが、1回目は席の関係もあるけど歌詞を追いかけるだけでぽかーーんでしたが、2回目はお話も歌もすんなり入ってきてより楽しめました。エドガーの歌凄く素敵でしたね。早くDVDが観たいです♪

  2. まみろう より:

    >あっこちゃん いらっしゃいませ~

    いつも読んでくださりありがとうございます♪
    遼生さんの歌声ホントに素敵でした♡
    DVD届くのが楽しみですね!

    コメントありがとうございます~