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舞台「ハムレット」を観てきました

彩の国さいたま芸術劇場で公演中の、「ハムレット」を観てきました。

演出が蜷川幸雄さん、ハムレット役が藤原竜也さん、他にも平幹二朗さんや鳳蘭さんなどなど、本当に豪華キャストでの上演。

ハムレットのあらすじも知ってるし、読んだことも何度もあるけど、舞台演劇を観るのは実は初めて。

なのでそりゃもう、楽しみにしておりました。

さてさて今回のハムレット、劇場が都内でなく さいたま芸術劇場なのも嬉しい点。1時間かからず劇場に行けるのは嬉しいわ~。

駅から劇場までの道に、白石加代子さん、藤原竜也さん他、たくさんの役者さんの手形がずらりと並んでました。どうやらさいたま芸術劇場の事業のひとつみたいね

蜷川さんの手形も当然、ありましたよん

さいたま芸術劇場大ホールでの上演で、たくさんの方が入場を待っておられました。

 

今回、お席がR列だったのね。チケットの席が確定した時は、

「R列ってなに?すっっげ後ろじゃん!見えないんじゃ?!」

と思いましたが、予想に反してとても見やすい良い席でした。後方だから表情はオペラグラスないと見えないんだけど、舞台全体が見渡せてとても良かったわ。

やっぱり観てみないことには、分かんないよね~(笑)

 

ハムレットはあまりにも有名なお話なので、あらすじについてはご存知の方が多いと思う。

しかし演出についてなど、これから観劇なさる方は知らない方がいいのかな?と思う点もあるので、別枠にしておきますね~。

 

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舞台はデンマーク。前王を亡くしたばかりのこの国では、前王の弟・クローディアス(平幹二朗さん)が新王の座に着くと同時に、前王の妃だったガートルード(鳳蘭さん)と婚礼をあげていた。

尊敬し愛していた父を亡くしたばかりか、義理の姉弟にあたる2人の結婚に憤りを感じる王子・ハムレット(藤原竜也さん)は、祝賀にうかれる周囲から身を引き、ひとり喪服に身を包み憂鬱な日々を過ごしている。

そんなハムレットの元に、親友ホレイシオ(横田栄司さん)がある知らせを運んでくる。夜ごと城壁に、前王そっくりな幽霊が出現する、というのだ。

幽霊の姿を確かめようと城壁に来たハムレットは、そこで

「自分は弟に毒殺された」

という幽霊の告白を聞く。

クローディアスの人間性に疑念を抱いていたハムレットは、その告白を信じ復讐を誓う。

殺害の機会をうかがうため、気の狂ったふりをすることにしたハムレット。真意を知るのは親友のホレイシオのみ。

一方、宰相のボローニアス(たかお鷹さん)の娘オフィーリア(満島ひかりさん)は、かねてよりハムレットに求愛されていたが、兄レアーティーズ(満島真之介さん)と父のいいつけ通り、ハムレットに つれなくし続けていた。

ハムレットの突然の錯乱は、オフィーリアが求愛を受け入れないためだと主張する宰相に、クローディアスもガートルードも納得はできない。しかし他に理由が見つからず思い悩む。

そんな時、王宮に旅回りの役者たちがやってくる。以前より役者たちと懇意にしていたハムレットは、クローディアスが前王を殺害したことを ほのめかす芝居を上演することを思いつく。

その劇を観て顔色を変え立ち去るクローディアス。それを見て、幽霊の告白は本当だったとハムレットは確信するが、本当に殺してしまうことが復讐になるのか、殺してしまっていいのかと逡巡する。

生きるべきか死ぬべきか。苦悩するハムレットの前に、父に命じられオフィーリアが現れる。求愛を受け入れようと現れたオフィーリアに、ハムレットは「尼寺へ行け」と罵倒に近い言葉を浴びせ去る。

物陰に隠れ、その様子を見ていたクローディアスは、ハムレットの姿に狂気ではない覚悟を感じ取る。

自分の犯した罪そのものの芝居を見せられ、罪の意識にかられたクローディアスは神に祈りを捧げる。千載一遇のチャンスとばかりにクローディアスを討とうとするハムレットだが、祈りを捧げている男を殺しても天国に送ることになると思い直し、剣を収めて去る。

しかしクローディアス自身はといえば、祈りを捧げてみるも自分の心に真実の祈りがないことを自覚したに過ぎなかった。

夜になり、母であるガートルードに寝室に呼ばれ、本心を話せと詰め寄られたハムレットは母を激しくなじる。その様子を物陰で聞いている者の気配に気づき、さてはクローディアスと考えたハムレットは刺し殺すが、相手は宰相のポローニアスだった。

身の危険を感じたクローディアスは、ハムレットをイングランドに送り込み暗殺を企てる。同じころ、ノルウェーの王子・フォーティンブラス(内田健司さん)はポーランド侵攻の途中で、デンマークに立ち寄っていた。

ハムレットはイングランドへ渡らず、すぐにデンマークへ戻りホレイシオと共に潜伏。クローディアスを討つ機会をうかがっていた。一方、父を殺されハムレットにも去られたオフィーリアは正気を失い、川へ落ちて死んでしまう。

父の死を知り 留学先から戻って来たレアーティーズは、妹の狂乱と死にも直面し、原因となったハムレットを激しく憎む。

その気持ちを利用しようと考えたクローディアスは、ハムレットを武術会に呼び、毒を塗った剣を使うことをレアーティーズに提案する。念のため、ハムレットが使う盃にも毒を入れた。

しかし杯は王妃ガートルードが使ってしまう。毒を飲み王妃は死んでしまう。レアーティーズとハムレットそれぞれも、毒を塗った剣で傷を負う。絶命する前に、レアーティーズはクローディアスから毒を使うことを持ちかけられたと告白する。

それを聞いたハムレットは毒を塗った剣でクローディアスを討つ。すべてが終わり、ハムレットは親友ホレイシオに、フォーティンブラスにデンマークの統治を委ねてくれと言い残し絶命する。

 

赤毛のアンに出てくる、アンの親友ダイアナは小説を書くのが趣味なんだけど、登場人物の処置に困るとみんな殺してしまう、というエピソードがあります。ハムレットを読むと、いつもそれを思い出す(笑)

悲劇だからといって登場人物 死に過ぎじゃないでしょうか。

シェイクスピアの作品って、取り違えとか行き違いとかすごく多い印象があるわね。喜劇の場合は、意味を取り違っておかしな方向へ進んでいくことが多い。

言葉が持つ多面性というのもあるし、人って自分に都合よく言葉の意味を受け取ろうとする、っていうのもある。間違ってることに気付かない人々の滑稽さに笑っちゃうんだけど、ちょっとチクンときたりする。

でも悲劇の場合はもっと、ひとつの事項に対しての個々の解釈の違いが、事態を意地悪ーく、いじわる~く進ませているように思う。

ハムレットの「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ・・・」っていう有名すぎるセリフは、若いころの私にはどうにも飛躍してる感覚がありました。

父王を殺して母を穢したクローディアスを殺そうかどうしようか悩むのは分かるとして、どうして自分が死ぬか生きるかの話になるのかなぁ、ってずっと思ってたの。

でもこの年代になると、

「ああ、それは生きる・死ぬというより、自分の存在意義についての思考なのね」

と思うようになりました。仇がクローディアスだというのは分かった。ハムレットは王子様で、若い武人でもある。つまり殺す方法もあるはず。すぐに行動に移してしまえば出来るはずだけど、分別と知性が

「本当にそれでいいのか」

と自分を足止めする。するべきことが分かる、でもそれが絶対的な正義なのかと問われると、物事の多面性を知った分別ある青年としては迷いが生じる。やらねばと思う気持ちと、やって本当に良い結果が得られるのかと逡巡する、そう思考する自分に意味はあるのか?

そんな事を含んだ台詞なのかなーと感じました。

 

ハムレットが母ガートルードの寝室に呼ばれて言い争いになる場面は、まるで不貞を働いた自分の妻をなじっているように見えるのね。

ハムレットがガートルードの脚をひきずって床に組み伏せ、脚を広げさせて腰を打ち付けるシーンがあって、着衣のままとはいえ衝撃的で

「これにはどういう含みがあるんだろうか・・・」

としばし考え込んでしまいました。聖なるものとしての母という存在と、情欲を享受する女としての存在は、ひとりの女性の中に間違いなく混在してると思うけど。

だいたい、どんな女の中にも、鬼も仏もいるもんだしね。

そんなことを考えちゃったのも、役者の皆さんの迫真の演技があってこそですね。

本当に!ほんとうに台詞がすっごい力強かった。ハムレットがオフィーリアに言い放つ、「尼寺へ行け!」というセリフもね、下手すると笑えるくらいリフレインするんだけど、ヒリついてたまらず涙が出た。

皆さんさすがの存在感で、上質なものを見せてもらったなぁとしみじみ。

 

スモークが多くて、上演前からうっすらと もやがかかったような状態だったのが、白昼夢を観ているような感覚で好きでした。

あと、照明がすごく良くて印象に残りましたね。床に落ちる光の形が、丸かったり四角かったり、温かかったり冷たかったり。時間の経過や季節が感じられるようでした。

劇中劇がひな壇だったのにはちょっとビックリした(笑)王と王妃がお内裏様とお雛様。海外で上演することを意識しての演出なんですかね。

日本人がハムレットを(しかも英国でも)演じるのって、作り手側にはどれだけ大変なことかと思いますが、日本人の一観客として、心から楽しませてもらいました。

ひかりちゃんのオフィーリアも清楚で美しく哀しかった。狂ってしまってからの、なんて言うんでしょうね・・・すべてが見えているような様子が特に印象に残りましたね。

そして出番は本当に少ないんですけど、フォーティンブラスの内田健司さんもすごく印象に残りました。

彼は綾野剛くんと成宮寛貴さんの「太陽2068」で、前田あっちゃんを眺めまわしつつずーっと股間を握ってる(時にはあきらかに手が上下してる)男の子の役をやってたけど、今回も細い体躯から得体の知れないエネルギーを発してました。うーん気になる役者さんだ。

↑↑↑↑↑ ここまで ↑↑↑↑↑

 

話としてはそう複雑ではないんだけど、心情を理解しようとするとどこまででもはまり込んでいけます。そして答えは出ない(笑)

でもね、ハムレットってなんか、ガンダムのアムロとかエヴァのシンジくんみたいに いらんことに思い悩む青少年ってイメージがあったんだけど(私だけか?)、そうじゃなくて立場も分別もあるゆえの青年の苦悩の話なんだなーと思った。

自分の年代が変わると、同じ物語でも違う解釈が出来るようになるのが面白いですね。そしてシェイクスピアはやはり舞台劇で観ない事には、その面白さは分からないんだなーと思っちゃいました。

文章で読むとこちらに入ってこない台詞が、役者という肉体を通すと すこんと肚に落ちてくる。もちろん、役者さんの力量あっての現象でしょうけど。またぜひ味わいたい感覚でした。

パンフレットも内容充実でしたよん。

「使わないんだよなー」

と思いつつ、トートバッグもやっぱり買ってしまった(笑)

贅沢な舞台でした。楽しみました!

さいたまでの公演は2015年2月15日まで、その後 大阪公演・台湾公演・ロンドン公演と続く予定だそうです。長丁場で役者さんもスタッフさんも大変でしょうね。

でもその分、たっぷりと得られる充実もおありでしょう。ぜひぜひ後悔なく、演じ切っていただきたいです!

  カテゴリー:映画・観劇  


2 Comments »

  • 「ハムレット」今週金曜日に観劇予定なので,楽しみです。
    寝不足で一列目で寝落ち…にならないように,睡眠をしっかりとらねば…と。

    藤原くんのハムレットは2003年の鈴木杏ちゃんとのを観ているはずなんですが,楽しみです。
    最近では,井上芳雄さんのを観ましたが。

    まみろうさんを見習って,ちゃんと感想をUPしなければ…と思う今日この頃です。
    (*^▽^*)

  • >加奈代さん、いらっしゃいませ。

    楽しみですね!私は以前のは観ていませんが、現在の藤原君のハムレットは、21歳の時のハムレットとは、また違うんじゃないでしょうかね。楽しんできてくださいね~。

    ありがとうございます。なかなか時間をとるのが難しいですよね~。
    ぜひぜひ感想書いてください!

    コメントありがとうございます。


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