舞台「九条丸家の殺人事件」を観てきました

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六本木にある俳優座劇場で上演されていた、「九条丸家の殺人事件」を観てきました。

これ、「崩壊シリーズ」と名前がついておりまして、何が崩壊するんだろうかと思いながら観に行ったんですけど・・・

予想以上に色んなことが崩壊していくんで笑ってしまった(笑)

演出家のオークラさんも私には馴染みがないし、シリーズと聞いても作品が浮かばなかったこの作品。

でも観に行こうと思ったのは、松下洸平くんと彩吹真央さんが出演されていたのと、どうやらコメディらしかったから。

この前後はシリアスな芝居を観る機会が多かったんで、笑えて楽しめるのも選んでおきたかったんですよ。

結果、めっちゃ楽しみました。よかったよかった(笑)

 

さて、あらすじですが、簡単にお伝えしますと、

ある劇団が初めて大作を上演する日。役者のほとんどがド素人で初めての舞台である上に、座長さんは舞台監督である彼女がいながら、最近入団した元キャバ嬢との浮気がバレて、上演直前なのに雰囲気は最悪。

台詞がトンだり、舞台セットがスムーズに機能しなかったり、役者が場面の順番を間違えたりとさまざまトラブルが起こる中、なんとか話は進んでいくが、ついにはセットも崩壊しはじめて・・・

 

って感じ。ストーリーはね、あまり重要じゃなかったと思う(笑)

 

もうね、ボケ倒しなのよみんな!観た後で何か心に残るか、と聞かれたら、いや、ただただ楽しかったと答えたい。そんな感じ(笑)

松下洸平くんが、元消防士の真面目でちょっと融通が利かなくて、演技も下手な青年を演じるんだけどこれが、うまかった~。

劇中劇の進行中と、アクシデントが起きてフッと素に戻る時の人物像がちゃんと違ってる。しかもその「素」の状態が洸平くん自身でなく、役の看場(みろば)くんであるというややこしさ(笑)

なんとか芝居を続けようと真面目に奮闘する姿が可笑しいし、元消防士って設定が活きる場面での形相が、ツボで笑いすぎたよ~

 

真央さんはずっと真っ赤なドレス着てるんだけど、キャバ嬢感が皆無。ハンパなくチャラ感がなくて、いっそ清々しかった(笑)

舞台に出ようとしたらドアが開かなくて、腕だけで演技を続けるシーンがおっかしかったのと、恋敵の上地春奈さんと言い争いになるところ、気風が良すぎてマジで大笑い。

ドアに激突するシーンでは、ものすごい音がしてビックリした~

 

最終的にはセットまでもが崩壊してメチャメチャになるんだけど、壊れたセットの奥で久保田秀俊さん演じる元ホストが記念写真を撮ってたりして、芸が細かい(笑)

細かいといえば、天然ボケの音響・照明スタッフの伊藤裕一さんは、舞台の下手にずっと座ってるんだけど、台詞がない時でもずーーーっとひとりで細かい芝居してた。

首から下げたタオルをクリクリしたり、舞台上で誰かがヘマする(という芝居ですよ)と、「あぁ~」って感じで机に突っ伏したり。

皆が色んなことやってるし、見逃さずに笑いたいという欲張りな気持ちになる。忙しいったらなかったわ(笑)

 

お芝居というより、ドリフのコントを観てるみたいだった。あ、でも梶原善さんの出てるシーンはハチャメチャでも締まってたように思ったな。善さん演じるニートのおじさんが、座長に「やっぱり無職なんて入団させるんじゃなかった」って言われた時の空気感ったら!

客席も一瞬、「言っちゃったよ・・・」って空気になったもんね(笑)

最終的には芝居もセットも崩壊するけど、座長と舞台監督は元さやに収まるし、劇団員のみんなもやり遂げて(?)美味しいビールが飲めるハッピーエンド。

笑えて楽しいお芝居でした~

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