2015年8月、舞台「100万回生きたねこ」を観ました

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2014年にビッグ・フェラーで観て以来、大好きになった成河(ソンハ)さんと、深田恭子さんが主演のミュージカル。

原作の「100万回生きたねこ」は、大人のための絵本として世界中で愛されているお話。もちろんステキでした。

前回の公演は森山未來さんと満島ひかりさんが主演で、都合で行けなかったけど、それも観たかったのよね~。

もともと原作が好きだったこともあり、今回の公演には息子と行ったの。

10歳には観念的で難しいかなーと思ったんだけど、観終わって

「なんか分かんないけど、むねがくるしい」

と言ってたので、息子も何か感じ取ったんだろうと思います。

 

お話はあまりにも有名なので説明の必要があるのやら?と思うけど、これは紹介しておきたいので書きますね。

 

↓↓↓↓↓ あらすじ ↓↓↓↓↓

あるところに、ねこがいました。

彼は100万回も生まれかわりを体験したねこでした。

ある時は好奇心旺盛な女の子の飼い猫。
ある時は王様の飼い猫。
ある時は荒々しい船乗りの飼い猫。
ある時はサーカスで芸をする猫。
ある時は泥棒の飼い猫。
ある時は身寄りのないおばあさんの飼い猫。

色々な人たちと、色々な生活を経験しました。

飼い主たちも様々な環境で暮らしながら、ねこをとても愛してくれました。
ねこが死ぬ時には、みんな悲しくて悲しくて、涙を流しました。

でも、ねこは誰のことも好きでなく、死ぬことも悲しくありませんでした。

 

ある時、ねこは誰の飼い猫でもない、「のらねこ」として生まれかわりました。

たくさんの生まれかわりを経験し、りっぱなとらねことして生まれかわった彼に、たくさんのメスねこたちは興味津々で近づきます。

でも、彼に全く興味を示さない、白ねこもいました。彼はその白ねこが気になり、自分は100万回も死んだことがあるんだぜ、と話しかけます。

するとその白ねこは、彼に

「で、あなたは何回生きたの?」

と尋ねます。

その質問をきっかけに、彼は白ねこが大好きになりました。

 

時が経ち、白ねこは彼と暮らし、子ねこたちも生まれ、育ちました。2匹ともに年老いたある日、白ねこは静かに、動かなくなりました。

死んでしまった白ねこを抱いて、彼は初めて涙を流し、深い悲しみにくれました。
やがて彼もまた、白ねこを抱いたまま、静かに動かなくなりました。

そして100万回生きたねこは、もう2度と、生まれかわることはありませんでした。

 

↑↑↑↑↑ あらすじここまで ↑↑↑↑↑

 

自分であらすじ書いてて泣けてきちゃったよ(涙)

この話の、なんていうのかな・・・

「本当のことを、絵本という媒体で言ってもいい」

っていう感覚は、

「風が吹くとき」

に通じるものがあると感じます。

 

ねこはどうして、もう生まれかわらなかったのか、というのは解釈のしどころというか。それぞれの感覚で受け止めていいところだと思う。

私はこれ、初めて読んだときは16歳くらいだったんだけど、その時は

「愛した白ねこがいない世界ではもう、生きたくなかったんだろうな」

と思った。でも今は、

「ねこは愛することを知って、修行のような転生から解放されたのかな」

と思う。

愛したもの、愛してくれたものを失うことで、はじめて「生きたから、死ねた」んじゃないかと思うの。終わりがない旅は決して幸福じゃない。死は必ずしも悲劇じゃない。

白ねこを失っただけでなく、その時はじめて、それまで彼を愛してくれた人たちの悲しみがわかったのかも知れない。

読む人の年代によって、感じることは様々なんだろうなって思うお話です。

 

パンフレットはじめグッズも、スタイリッシュでステキでしたよん

 

お芝居の方は、深キョンが可愛らしくも どっしりと「生」を感じる白ねこちゃんと、とらねこを追いかけ回してる女の子を演じてて、良かったですね。

お歌はもうちょっと声量が欲しいと感じましたけど、成河くん演じる口当たりがゴツゴツした とらねことの、好対比になっていたと思います。

成河くんはね~あのひと何なんだろうね、出来ないことはないのかしら?(笑)

ものすごく難しい動きをするのよ、壁にちょっとだけ張り出した棚板を登ったかと思うと降りてきたり。

「あなたアクロバットアーティストでした?ダンサーでもないよね??」

と詰め寄りたくなるくらいの動きで、この役は身体能力が高くないと出来ないのね、としみじみ。前回は森山未來さんが演じられた、というのも納得だったわ。

誰が演じるにしろ、公演があればまた観に行きます。できれば成河くんでまた、観たいな~!

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