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銀齢の果て おじいちゃんのバトルロワイヤル

山藤章二画伯の絵と、筒井康隆氏の文章の取り合わせがとても好きなわたくし。

「銀齢の果て」の登場人物を、山藤氏がひとりひとり描いていてとてもウレシイ。

さて「銀齢の果て」・・・これって「バトルロワイヤル」じゃん!

でも政策によりある地域で突然殺し合いが始められる、という設定はそのままでも、やはりそこは筒井氏。

バトルロワイヤルとは小説として比べ物にならない出来栄えです。

それはやはり多くの人が認める筒井氏の小説家としての力量と、ことばと文章を職業にしているという誇り、そして断筆宣言の際にもご本人が繰り返し言ってらしたこだわりに基づいたものであろうと思うのです。

筒井氏、ご自分が高齢になり「老人問題」をテーマにしているわけですが、問題作とはいえるでしょうが筒井康隆の小説として考えると・・・

大人しい印象を受けてしまうのは、やはりこちらが、筒井氏が若い頃書かれた強烈な作品群を読み漁っているからなのでしょう。

「敵」も同じく老人問題をテーマにしていますが、「銀齢の果て」と違い登場人物が極端に少ない。

それがまた主人公の「老いた孤独」を浮き上がらせていくのですが、ラストは泣けて仕方ありませんでした。

エンターテイメントとしては「銀齢の果て」、文学としては「敵」に軍配をあげたいと勝手に思っております。

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