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舞台 「ムサシ」 ロンドン・NYバージョンを観てきました

シアターコクーンで公演中の、「ムサシ」ロンドン・NYバージョンを観てきました。

原作が故井上ひさし氏、演出が蜷川幸雄氏、主演が藤原竜也さんということで、楽しみにしてました!

初演は2009年3月、彩の国さいたま芸術劇場でだったそうですね。初演は小次郎役が小栗旬さん、再演は勝地涼さんだったそうです。

小栗旬さんが小次郎役だったこの初演と、勝地涼さんが小次郎役をやった2010年のロンドン・NYバージョンはともにDVD化されています。

今回の、溝端淳平さんの小次郎も、DVD化されるのかな?全部手元に揃える、という人もいるかもしれませんね~。

 

Bunkamuraシアターコクーンは初めて行きましたが、分かりやすい所にあった。はずなのに、方向音痴炸裂で通り過ぎてしまい、東急百貨店の中で場所を聞くわたくし(汗)

どうしてこう、目的地にすんなり たどり着けないのかしら?!

少々情けない気持ちになりつつ、会場前に到着。

よし、ちゃんと予定に入ってるぞ(当然)

ポスターは印象的なピンク

シアターコクーンは750席ほどの劇場なんですが、当日は立ち見チケットもあった様子。満員の観客でいっぱいでした。

さてここからはネタバレですよ~

 

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時は慶長17年(1612)、4月13日。後に語り継がれる伝説の果し合い、舟島での武蔵・小次郎の対決から舞台は幕を開けます。

太陽を背に、木刀を背中に構え、小次郎(溝端淳平)に「この勝負、おぬしの負けと決まった」と言い放つ武蔵(藤原竜也)。約束の時間から半日も待たされた小次郎の苛立ちは頂点に達し、動き出す。一瞬で勝負がつくが、小次郎にはまだ息があった。

立ち会いの藩医に「お手当てを!」と叫び舟島から飛び出す武蔵。小次郎はこの果し合いで敗れ、命を落とした・・・

と、思われていたが。

舟島の決闘から6年後、鎌倉・宝蓮寺の寺開きが行われている。寺の作事は天下の剣豪、宮本武蔵。

魂の師である沢庵(六平直政)と共に、寺の檀家である材木問屋の隠居、まい(白石加代子)、筆屋乙女(鈴木杏)、将軍家兵法指南役で能狂いの柳生宗矩(吉田鋼太郎)らと、寺開きを祝い祈りを捧げている。

そこへ、死んだと思われていた小次郎が現れ、今度こそは正々堂々と勝負せよと武蔵に迫る。

生きるか死ぬかの瀬戸際で、この上なく生を感じる瞬間を忘れられない武蔵は受けて立つが、沢庵に「果し合いは寺開きの参籠禅が終わってからにせよ」と諭され、3日間を小次郎と共に過ごす羽目になる。

 

3日間の間に、何度となく激突しそうになる武蔵と小次郎。二人の剣豪を無駄死にさせまいと、周囲の人間は四苦八苦。そんな時、先に謎の死を遂げた、筆屋先代の敵が知れる。

復讐心に燃える乙女を助太刀しようといきり立つ筆屋の下男とまい。この寺に伝説の剣豪がいるのはこれ幸いと、剣術を教えてくれと頼みこまれる。

乗り気でない武蔵と小次郎だが、必死の願いについほだされ、剣術の指南を引き受けてしまう小次郎。筋目正しい剣術を順序立てて教えるが、いかんせん時間がない。

「そんな教えは意味がない」と言う武蔵に、「ではどんな策があると言うのか」と迫る小次郎。武蔵が授けたのは、無策の策。自らの命を投げうち、敵を討てというものだった。

その時、乙女の敵が寺に表れる。「果たし状の刻限ではない」と非難する剣豪をせせら笑う敵。「決着なら、今ここでつけてやる!」

たった今武蔵に伝授された、無策の策で敵の腕を落とした乙女は、とどめを刺さず刃を自らに向け、「憎しみは更に憎しみを産み、永遠に復讐の連鎖が・・・わたくしは、ここで復讐の連鎖を断ち切ります!」と宣言し、敵の手当てをする。

その姿に衝撃を受ける武蔵と小次郎。しかし武士として頂を目指すふたりは、果し合いを止めようとは思えない。

約束の果し合いは明日の朝、という2日目、材木屋の隠居、まいは驚愕の昔話をはじめ・・・

↑↑↑↑↑ ここまで ↑↑↑↑↑

と、いうお話。

 

いやーこれね~この舞台、主演・白石加代子さんって言ってもいいんじゃない?!と思うくらい、加代子さんの見せ場が多かったー!!

顔も声も表情が豊か、そして動きの美しさ。海で獲られ、調理されて喰われる蛸を表現する狂言のくだりは、ほんっっとーに!素晴らしかった!!

表現に圧倒される瞬間は、なんど味わってもいいものです。振付けされても、台詞回しを教わっても、なかなかああは出来ないよ。本当に美しく、可笑しく、力強い芝居で素晴らしい。

もちろん、加代子さんだけが素晴らしかったわけじゃない。藤原竜也さん・溝端淳平さんは声が枯れ気味に感じましたが、命のやりとりでしか生きる実感を感じられない武芸者の悲壮感ただよう可笑しさをしっかり表現していたし、吉田幸太郎さん・六平直政さんはさすがの貫録。

間が絶妙なのですよー。別に笑うような台詞じゃないのに、間と空気感で笑わされてしまいます。

それぞれの役柄にあった所作は本当に美しかったし、武蔵・小次郎は武芸者らしいキレのある動き。ところどころに能や狂言の動きが盛り込まれ、日本の文化芸能は古くから完成されていたんだよねぇなんてことを考えてしまいましたわ。

仇討のための剣術指南を頼まれた小次郎が、すり足を教えているうちに皆でタンゴを踊りだすシーンは秀逸!たまらなく可笑しかった~

剣豪ふたりを戦わせまいと、あれこれ画策する寺の人々の目的が、もう一段奥深くにあった、と分かるシーンは衝撃。

ラストに向けてすべて繋がり、井上ひさし氏が強く訴えたかったのであろう、「復讐の連鎖をどう断ち切るか」「生きている時間がどれだけ儚く、そして重要なものか」が浮き上がります。

笑わされた後、胸にずしんと残るさまざまな問いかけ。美しく上質な演劇を観た、と大満足した舞台でした。今回(2014年)の公演は東京では3月15日まで、その後広島・長崎と行われるようです。

世界中で上演されたこの演目、過去の公演は前述の通りDVDにもなっているので、機会があれば是非!

公演パンフレットはシンガポールバージョン、韓国バージョンとあり、掲載写真が稽古場と舞台と違うとのことでした。私はシンガポールバージョンのパンフレットを買いました。

舞台写真も売ってたから、買っちゃったよ~

能や狂言、禅や茶道と、あまり馴染みのない分野の表現が多いけど、なんと美しい文化なのかとしみじみ感じた舞台でした。

良く考えられ、練られた作品を見せてもらって満足。素晴らしい作品に触れられて感謝です!

  カテゴリー:観劇・映画  



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