「負け犬の遠吠え」で、「負け犬女性」という言葉を流行させたエッセイスト、酒井順子氏の美人考を綴るエッセイ、「私は美人」。
知的で古風、硬派な文体でかなりシニカルな文章を書く酒井氏ですが、なぜか笑ってしまいます。
この方、もの凄い分析好きだと思うんですけど。
女なら誰でもなりたいと願う「美人」。でも、そもそも美人って何よ?誰もが認める「絶対美人」なんて一般社会にはいない。その代わり、その地域・職種・状況であれば認められる「○○美人」というものがそこここに存在する。だからあなたも私も美人でもあり、不美人でもあるわけです。
「美」という、主観的なもの・相対的なものに縛られつつ、声高にアピールすれば疎まれ、謙虚過ぎても嫌味になる扱いの難しさ。
冷静に観察すれば滑稽でしかない「美への執着と自意識」について淡々と考察を重ねる酒井氏。
どの章も最高に面白いですが、私が個人的にとっても気に入ったのは「所属美人」。キャビンアテンダントや女子アナウンサーなど、その職についている、その集団に所属していることでなおさら輝く美人として他人の目に映るという考察。とっても納得、そしてちょっと冷や汗。
女なら誰でも、身につまされてしまうのではないでしょうか。
それにしても、巻末に収録されている「日本海側美人一県おき説をめぐる考察」、面白すぎ。
秋田に美人が多いってのは本当なんだ~。
カテゴリ:本読む暮らし
2008年10月15日 13:09 |コメント(0) |▲このページの上に戻る