十二夜トークショー覚え書きしておきます~9日編~

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日生劇場で上演中の舞台「十二夜」。

2015年3月9日と、3月13日にそれぞれ行われた、十二夜終演後のトークショーについて、覚えておくために残しておこうと思います。

ここには3月9日分を書きますね。話の内容にネタバレがあります。ご注意ください。

登壇者はジョン・ケアード氏と音月桂さん、橋本さとしさんの予定でしたが、実際にはほとんどの出演者の方が登壇なさいました。

はじめは さとしさん・桂ちゃんと、ジョン・ケアード氏、ケアード氏の奥様の麻緒子さんが、フェステの装備(?)をつけて登場。

ひらひら襟をつけたケアード氏も可愛いかったんですが、美しい麻緒子さんが ハゲヅラみたいなキャップをかぶってたのが可愛くて大笑い(笑)

そしてケアード氏の「ミナサーン」という呼びかけで、出演者のほとんどが出てらっしゃいました。

トークショーって、司会進行の方がいらして進むもんだと思ってましたが、今回はまるっきりフリートーク。

いきなり

「キャストにでも私にでも、作品についてでも何か質問のある方がいらしたら」

とおっしゃるケアード氏。

「ええ~、話が進むのかしら」と心配しましたが、しっかり手が挙がり、質問される方がいらっしゃいましたよ。

個人的には挙手された方にマイクを運んでいく劇場の方が、走るのがすごく速かったのが印象的でした(笑)ホントすっごい速くて、ケアード氏も「オリンピック・・・」って言ってました(笑)

 

まずは音月桂さんに質問。今回の役作りで苦労したところは?という質問に、

「これまでは気持ちを作って台詞を言う、という演じ方をしてきたんですが、シェイクスピアはまず台詞をどんどん言って、ということなので、これまでのやり方とは違う役作りでした。途中壁にぶつかったり、自分の中で葛藤がありました」

真剣に答える桂ちゃん、ステキでしたよん。

 

次はシェイクスピア劇が好きで、十二夜は5パターンくらい観てますという方から。ケアード氏に、これまで演出してきた十二夜とは、この点を変えた、とかここを大切にした、ということはありますか?という質問。

「一番大きなことは、今まで日本語でやったことがないという点です。日本語でやれて良かった。翻訳の松岡さんが稽古場にいてくださって、どんどん改善することができました」

「イギリスでは400年前の言葉で上演しなくてはならない。だから冗談が通じなくなってしまうんですが、あまりにも愛されている作品なので台詞を変えるのは嫌だという人が多いんです。」

外国語に翻訳したほうが表現の自由度が上がって、本国で演じられるより分かりやすくなる、というのは面白い話だわね~。

道化のフェステは冗談ばっかり言ってるのに(含蓄がある冗談なんだけどね)、言葉が古くて通じないからイギリスでは役者さんがあまりやりたがらないって話してた(笑)

ケアード氏は台詞の面白さもだけど、道化役のソンハさんを「天才的な道化」って言ってました。すごくステキだもんね!

もうひとつ、今までと違った点は「ヴァイオラとセバスチャンという役を、一人の役者が演じる」ってこと。ケアード氏は今回初めてだったんだそうです。

宝塚出身で、「男性」しか演じたことがない女優さんが「女性」を発見していくという現場に立ち会ったのが面白かった、って言ってました。

 

ラストシーンの演出プラン(入れ替わりでヴァイオラとセバスチャンを演じる)を聞いた時、音月さんはどう感じられました?という質問が。

桂ちゃん「まず最初にこれを二役でやる、と聞いたとき、『私ふたつになれないしどうしよう』と思ったんですけど」

可愛い(笑)

「トリックを聞いてなるほどと。宝塚の後輩の 真瀬はるかちゃんと、試行錯誤しながら作っていきました。お客様が笑ってくださって、とても嬉しいです」

ここでケアード氏から補足が。

「実は舞台上で、何が起きてるか見えてる。それでも不思議、と感じるのが舞台演劇のステキなところ。トリックが分かっていても、そんなことはまるでないことのように感じる。」

「トリックにビックリするんじゃなくて、その瞬間にひとりの役者が別の役柄になる、キャラクターを変えて演じる、という点が楽しいわけです」

そうそう!ホントそうです、と思ったわ~。

「これまでは別の役者さんがヴァイオラとセバスチャンをそれぞれ演じてて、それはそれでいいんだけど、観ている方々が『このふたりは鏡を見ているようにそっくりだ』と思い込まなくてはいけないのが・・・」

「シェイクスピアの時代はどうしたのか分からないんだけど、今思うとやっぱりひとりの役者が演じたんだろうと」

アントーニオの「あなたはどうして二人になったんですか?」というセリフが、ケアード氏にそう思わせるんですって。

 

マルヴォーリオが牢獄に入れられてるところ、実際舞台の下の穴ってどれくらいの深さ?という質問に、さとしさん「そこ興味あるんですね」(笑)

実際には、鉄格子に捕まって精一杯背伸びしてるそうですよ~。ってことは、さとしさんの背丈プラスの深さがあるんですよね。さとしさんも大柄な方だから、けっこうな深さがあるんだなーと思ったわ。

実際にものすごく深い穴が開いてるわけじゃないけど、すべて演技で本当らしく見せてるんですよ、とケアード氏。そうよね~。

質問はなぜか下手側の方からが多かったので、ケアード氏が上手を向いて「こっちは質問しないエリアなの?」と言ってた(笑)

 

次もさとしさんに。「マルヴォーリオを演じてて、笑わせようという気持ちはわいてきますか」という質問。

「稽古場ではもっと色々やったんだけど、ジョンに『トゥー・マッチ』ってダメ出しされるんで止めました」

会場大笑い(笑)

「僕関西人なので、それなりに笑いに対するポリシーがあるんですけど、ジョンはロンドン風の面白さを求めてくるので(笑)ハッキリ言って、僕今回はジョンに言われたこと以外は何もやってません」

客席からも「ええ~?」と疑いの声があがったけど、ケアード氏も「ホント~?」って(笑)

そして「僕たちがイギリスに帰ってからもそのまま演る?」改変を疑われている(笑)

マルヴォーリオは本当に大切な役だ、って話していたのが印象的でしたよん。

 

ラストシーンでサー・アンドルーとアントーニオ、マルヴォーリオが悲しそうに残っている、という演出にしたのはなぜ?という質問が。

「あれはハッピーエンドから取り残された3人。アントーニオはセバスチャンを愛していたけど、オリヴィアの元へ送り出す。でももし自分がアントーニオだったら、ふたりの婚礼の場には行きたくないだろうと思う。だから彼は残ってる」

ふむふむ。

「サー・トビーはマライアと結婚したから、サー・アンドルーは友達を失った。もっとも、トビーは友だちと思ってなかったわけだけど。シェイクスピアが面白いのは、マルヴォーリオに復讐を誓わせてること。続編が作れそうな感じを残してる」

なるほどね~。

 

稽古場でのエピソードについて何か面白い事ありました?という質問には、山口馬木也さんが

「ジョンの演出はさすがだね、と話してたら、ジョンが『さすがって何?』って『さすが』というのが英語で表現できず困ってた。そのうえ、前の晩に食べに行った蕎麦屋の名前が『さすが』で余計混乱した」(笑)

まだいくつか質問あったと思うけど忘れました。一番最後に質問された方が生島ヒロシさんでビックリした(笑)息子さん俳優さんなんですね~。続けて聞いたら声がすごく似てたわ。

予定時間をかなりオーバーして、色々お話してくださいました。ケアード氏のお話は楽しくてすごく興味深かった!もっと色々なお話を聞きたいな~と思ったわ。

出演者の皆さんが、ジョンの話は本当に面白くてためになるし、たくさん聴きたくなるとお話されてましたが その気持ちが本当によく分かりました。

楽しいトークショーで嬉しかったです!

13日のトークショーは、Twitterで一度呟いたので、次の記事でその呟きを再掲載したいと思います~

コメント

  1. あっこちゃん より:

    こんにちは~♪私もその日観劇に行ってましたが、そこまで詳しく覚えてないので嬉しいです!一番の感想はジョンさんの奥さま綺麗だなぁ~って事(笑)色々なお話が聞けて楽しかったですね~♪遼生くんも出てきてくれて目が幸せでした❤

  2. まみろう より:

    >あっこちゃん いらっしゃいませ~

    奥様おきれいですよね~、すっごくステキ♡
    ケアード氏のお話楽しかったですよね、もっと色々話を聞きたくなる~!

    遼生さんだけなぜかヘッドマイク生きてて面白かったですね(笑)

    コメントありがとうございます。