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舞台「火のようにさみしい姉がいて」を観てきました

シアターコクーンで上演中の「火のようにさみしい姉がいて」を観てきました。

大竹しのぶさんと宮沢りえさんが舞台で初共演、ということでも話題を呼んでいた作品。

他の舞台を観に行った時に、チラシを観て「絶対観たい!!」と思った作品でした。

作は清水邦夫氏、演出は蜷川幸雄氏。私はよく知らないんですが、お二人は盟友ともいうべき間柄なのだそうですね。しかしながらこの作品を蜷川氏が演出されるのは初めてなのだとか。

どんな内容なのかさっぱり予測もつきませんが、その分楽しみも大きい。というわけで行ってきましたよ~。

シアターコクーンは2回目だったかな。今度は迷わずにたどり着けたわ(笑)

ムサシロンドンVer.を観に行った時は、なぜか一度で着かなかったのよね~自分の方向感覚が不思議です。

観劇に行った日は、前日都内でものすごい雨が降ってですね、この日もひょっとしたら大雨になるかもよ?と予測されていたの。

でも私が渋谷に着いた頃には完全に雨もあがっていました。きっと私の普段の行いがいいからね(嘘)

劇場前にはタイムテーブルが貼りだされていました。

ふむ。けっこう短いね。

開場時間になり、劇場は満員御礼。たくさんの人が訪れていましたよ~。

劇場内は3階席まで満席だったようですね。

さてここからネタバレいたします。結末まで書きます。これから舞台をご覧になる方は、読まないことをおすすめします!

 

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舞台にはガウンを着た男(段田安則さん)がひとり。彼は俳優で、ひげを剃りながらシェイクスピアのオセロの台詞をそらんじているようだ。そこへ下っ端の若手俳優(満島真之介さん)が入ってくる。

男と若手俳優はこれから上演されるオセロについて話す。若い演出家の解釈と表現について、自らの肉体・容姿の衰えについて不満をこぼしつつ、気乗りしない様子で準備する男。

男と若手俳優の会話から、彼の妻(宮沢りえさん)は精神的に弱っており、お腹に22ヶ月の赤ん坊がいると信じているらしいことが分かる。その後すぐに妻が楽屋に入ってくる。

妻もかつては俳優であり、結婚を機に俳優業を辞め、今は男のサポートにまわっている。愛しあい慈しみあっている様子がうかがえる夫婦だが、俳優と元俳優ゆえか、その会話がすべて芝居がかっている。

計算されたように美しい言葉をやりとりする夫婦。やがて今日の舞台の台詞をおさらいしようと妻が言い出し、楽屋で台詞の応酬を始める。場面はオセロの妻デズデモーナの不貞を疑うシーン。

台詞を合わせていくうちに、演技と現実が交錯していく男。妻にのしかかり首を絞めているところに若手俳優が開演5分前を告げにくる。

舞台に出て行った男を見送り、心配する若手俳優に

「あの人が私のお腹に、22ヶ月の赤ちゃんがいると思っているのを知っているでしょう」

と話す。混乱する若手俳優。精神的に弱っているのは妻なのか男なのか。しかし若手俳優は「奥さんを信じます」と言う。

「あなたの方が素晴らしい嘘つきだ。俳優として、あなたの方がご主人より技量が上だった」

その言葉に動揺を隠せない妻。やがて、男と妻は転地療養のために、男の郷里・日本海に面した雪国の街に、22年ぶりに向かうのだった。

 

男の実家のある集落に向かうバス停を訪ねようと、理髪店に立ち寄る夫婦。しかし人影はない。誰もいない理髪店で、妻は手洗いを借りたいと奥に向かう。ひとりになった男は、理髪店の鏡に向かってオセロの一場面を演じはじめる。

演技に熱が入ってしまった男は、理髪店のシャボンカップを割ってしまう。そこへ理髪店の女主人(大竹しのぶさん)や老婆たち、頭は弱そうだが力のありそうな男が現れた。

狼狽しカップを弁償するという男に、すっかり気を悪くした様子の老婆たちと女主人。そこへ妻が戻ってくる。

男の無礼と失態を詫びながら、なんとかこの場を収めようとする妻と、自分のこだわりを捨てきれない男。男は自分のこの土地の人間だと訴え、実家に帰りたいだけだと訴える。

初めはその言い分を聞いていないように思えた老婆たちと女主人だが、話しているうちに

「お前のことは知っている」

と言い出す。この土地の出身だということも、俳優をしているということも、さっきのひとり芝居がオセロだということも。

「お前が忘れているんだよ。私たちのことを」

混乱する妻。騙されるなと否定する男。やりとりの末に、妻は

「この人を知っているというなら、お姉さんと弟さんを連れてきていただけませんか」

と懇願する。

承諾し連れてこられた弟を、しかし男は知らない男だという。会話からは真に弟だとしか思えないが男は認めない。姉を連れて来いという男に、

「俺のことはいい。だが姉さんを覚えていなかったら、どんなに姉さんは悲しむか」

と泣きながら去る弟。そして入れ変わるように現れた姉は、理髪店の女主人だった─────

 

これ以降の話を、どう表現していいか分からない(笑)伝わる書き方できるかしら。

自信ない(弱気)

ざっくり言うと、男は理髪店の女主人を姉じゃないというんだけど、女主人は姉でなければ分からないような男の内面・人格形成の根幹に関わるような出来事を知っているのね。

妻は男の否定を信じるといいながら、的を得た女主人の言動に動揺を隠せない。やがて女主人が語る「しーちゃん」(彼女は弟のことをそう呼んでいたらしい)との過去は、ただの麗しい姉弟の愛情にとどまらず、狂気をはらんだ関係であったように浮かび上がってくるの。

本当に姉なのか、姉と弟の間に何があったのか、狂っているのは誰なのか。そもそもこの女主人たちは実在しているのか?

何もかもが疑わしくなっていく中、正気と狂気の間をさまよう男。やがて妻は爆発し、ずっと心の奥底に秘めていた思いを叫んでしまう。

「あんたのサポートになんて回らなければ良かった。お前より私の方が、俳優として技量が上だったんだ」

逆上した男は、オセロの演技さながらに妻の首を絞め殺してしまう。すべてが終わった理髪店の中では、女主人が剃刀を研ぐ音だけが響き渡っていた。

↑↑↑↑↑ ここまで ↑↑↑↑↑

 

1幕目は丁寧に、男と妻の微妙な信頼関係を描き、ところどころ笑わせながらちょっと不穏な空気を感じるくらいで終わり。大竹しのぶさんはさすがの存在感ながら、そんなに見せ場はない感じだったの。

ところが2幕目、みなさん一気に観せてくれます!

少しずつ掛け違えていくように狂っていく男を演じる段田さん。正体を明かして(明かしたのか不明なままなんだけど)からの態度が全っ然違うしのぶさん。

しのぶさんは1幕で出てきた時と、2幕で語り始めるときの表情・声が全然違う。違う人みたい。細やかな表情が特にすごくて、目を細めて穿つように男と妻のやりとりを見ているところ、ぞっとしました。

そして宮沢りえさん!本当に素敵でした!!

美しくて凛としていて、妻としての包容力と、才能ある俳優だったという、奥で輝く資質というのかな。それがあふれて隠しきれていない様子が、本当によく現れていました。それだけにラストの爆発が活きてましたね~!

決してスカッとするラストじゃないのに、りえさんが爆発するシーンは、観てるこっちにもカタルシスがあったわ!

お婆ちゃん役の方たちも、とっても魅力的でした。理髪店で男を翻弄する三人のお婆ちゃん役の方々はもう大ベテランの舞台女優さんたちで、ステキなのも当たり前って感じなんですが、薬売りの歌を歌いながらぞろぞろと歩くおばあちゃんたちがとっても可愛い。

 

不条理なシーンも多く難解と感じる部分もあったけど、実は演じるということは、普段の生活の中でも、誰でも少しずつやっていることなのよね。特に女は(笑)

女といえば、姉と妻の闘いはそのまま母性と女性の闘いだったりするのかな。どちらが影響力が強いのか、どちらがより深く男を理解しているのか。姉は人格形成に影響を与えた自負があり、妻は自分の才能を封じ込めて夫を支えてきた自負がある。

まぁでも、男ってどっちも欲しがるよね~。なんて思ってみたりした。

あと、ふと思ったんですけど、たとえば俳優同士で夫婦になるってどんな感じなのかしらね。一般の事務職同士や営業職同士の人が結婚するのと違って、俳優さんとか歌手さんとか、芸事や文筆業などの方々って、ライバル同士でもあるわけでしょう。

ライバル同士で夫婦になって、支え合いきれるのかなーって思うことがある。もちろんそんなの、個人差がある事なんだろうけどね。

うちは全く、気質も出来ることも違う夫婦だから、余計そう思うのかもしれないけど。なんかそんな事考えちゃいました。

パンフレットは千円でしたが内容はとても充実してましたよ~!

読みごたえありました。

「火のようにさみしい姉がいて」は2014年9月30日までシアターコクーンで、2014年10月5日から13日まで大阪シアターBRAVA!で公演予定だそうでーす。

幻惑される表現が多く、上質なお芝居でした!

いやー舞台ってひとつ観ると次々観たくなるなー。頑張って仕事して、次々と通いたいと思います(笑)

  カテゴリー:映画・観劇  



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