40歳過ぎても結婚していない、特定のパートナーもいない人の「婚活」について、最近とても興味があるわたくし。
わたくし自身は40歳で妊娠するまで独身だったものの、夫とはその時点で6年の事実婚状態でしたから、当時のわたくしはこの「高齢独身者」には当てはまらなかったと思いますが、周りには結構いるんですよね、まさに「崖っぷち」の高齢独身者が。
自分が結婚して幸せだから言うわけじゃありませんが、やはり自分の家族はいたほうがいいと思うんですよ。
などとぼんやり考えていたら、書店でこんな本を見つけました。
著者の樋口康彦氏は、ご自身が「高齢独身者」であるそうです。
年齢はわたくしと一歳違いの43歳。んー、心理学の学者さんのようですが、条件は悪くないのに独身でいらっしゃるのですね。
そう、不思議なのは、高齢独身者の方、必ずしも「あんたは相手が見つかんないだろうね」という人ばかりではないということ。
容姿も特に悪くなく、収入も平均以上。性格だって別に悪くないのに、なぜ?と思う人が、独身でいたりします。
でも、よくよく話してみるとなんとなく分かる。
結婚のチャンスに恵まれない人は、コミュニケーション能力に何かしら問題があるのですよ。
ちょっとしたことなんだけど、無表情だったり。
思ってることと、言うことが裏腹だったり。
反対に、やたらとがやがやウルサくて、いつでもどこでも1人お神輿状態だったり。
つまり誰かと話したり、ひとつの空間にいる以上、できなくては困る「相手の気持ちを想像する」「機微を感じる」ことができない人なのです。
実はわたくしの夫は、そんな人でした(笑)
わたくしと夫は職場で知り合いました。この本で言う「自然状況」での出会いであるわけですが、10歳という年齢差(しかも女性が上)というのは、自然と言い張るには正直ちょっと苦しい。
わたくしは彼がとても気になったし、彼の振る舞いがわたくしの気持ちを逆なでしたり動揺させたりもしましたが、ある時、気づきました。
「この人、カッコつけてて素直じゃないだけなんだ」
それからは付き合うのが楽になりましたが、もしわたくしが結婚を焦っていて、
「私のことどう思ってるの?!はっきりしてよ!!」
などとブチ切れて別れていたことでしょう(笑)
さて、この本ですが、著者がご自分の「婚活」を赤裸々に綴っておられます。結婚相談所に通い、お見合いパーティに臨む。様々な出会いはあるにはあったが、未だ結婚には到っていない。
著者が経験の中で反省し、自分を、そして婚活中の人々を観察するうちに見えてくる、「結婚できない人の問題点」。
条件がいいわけでもないのに、相手には高みを望んでしまう心理。自分を客観的に見られないこと。妥当なところなのに、どうしても決められない人たち。
「自分の条件を省みて、妥当な線なら決めないと、いつまでも結婚できませんよ」
と言いながら、自分の相手の女性には「美しさ」と「有能さ」を求める著者の姿は、そう狙って書いているのか気づいていないのかは分かりませんが、読者として読むぶんには楽しめます。
結婚相談所、お見合いパーティの実情もよく分かりますし、
「独りでだって生きていけるさ。独身貴族も悪くない」
などとぼんやり考えている人が、親も兄弟も亡くなる頃になって強烈な孤独感に襲われるであろうことを想像し、遅まきながらと婚活を始めるかもしれないという点は、評価に値するのでは。
わたくしがこの本でとても共感を感じたのは、
「今は気楽に考えていても、親兄弟が亡くなったあと、待ち受けているのは間違いなく孤独な暮らしですよ」
という言葉です。
わたくし自身、40過ぎまで子どもを持たずに生きてきて、寂しくないと思っていました。
しかし今、家族を持ってしみじみと感じるのは、家族を持ったという重圧よりも、持ったことで自分を律することができるようになったということです。
息子が大事。息子の将来が大事。自分が息子の負担になるわけにはいかないので、健康でありたいと努力できるし、夫と将来について具体的に話し合える。
ひとりは気楽です。でも、老身の孤独は、その代償として見合うほどのものでしょうか。
自分は結婚しない道を選んだだけ、などという強がりはやめて、積極的に結婚活動をするべし。
ゲイなら別ですけど。でもゲイの皆さんは、パートナーを見つけることに積極的ですから、婚活できないノンケの男より寂しくないかもしれませんね。